ストラクチュラルリンクレイヤー【HOUSE+O】

スキップフロア中2階部分を構造上の要として計画された建築物です。
二つの田の字型架構をずらして重ねるスキップフロア形式とすることで、重なり部に十字型のコアを形成し、構造耐力の確保、設備、収納、階段動線を設ける計画としました。
断面計画でもずれた架構が個々の空間の床や天井の高さに変化を与えると同時に、光や視線が垂直方向に抜けることで分節された空間の閉塞感を軽減しています。
壁・筋交い・立体格子梁というエレメントを中2階に配置することでストラクチュラルリンクレイヤー(構造接続層)として機能させ意匠計画と調和しています。

意匠設計:早稲田大学小林研究室 / NoRA
構造設計:楠本玄英構造設計事務所
延床面積:103㎡
階数:2F
構造:木造
新建築住宅特集2021年 9月号

構造計画上の特徴
豊かな空間を実現するスキップフロア在来軸組工法/人の生活を支える十字コア構造/並列線状配置となる2×4部材床組み/立体格子梁/ストラクチュラルリンクレイヤー/任意形状立体解析

Steel Rods & Wooden Roof【中庭を有する木造建築物】

中庭を有する木造2階建の建築物です。

建物高さの制約がある中で、居室空間の広さを確保する建築条件がありました。
一般的な木造切妻屋根では梁間方向に梁を設けますが、スティールタイバーを設けることで架構の安定性を確保しています。
梁の代わりに細い鋼製棒を配置することで、視線が通るすっきりした空間を実現しています。

意匠設計:ツズキオフィス
構造設計:楠本玄英構造設計事務所
延床面積:174㎡
階数:2階
構造:木造

構造計画上の特徴
スティールタイバーを有する在来軸組工法/視線を通すスティールタイバー/任意形状立体解析

Structural Design for a steel pillar with time limit【期限付き照明工作物】

20mを超える照明用鉄塔の計画です。
イベント用の工作物であるため運搬効率を考え、軽量な部材としています。
風荷重によって転倒してしまうことを防止するために、鉄骨基礎とカウンターウェイトの重量を風荷重の抵抗要素として配置しています。
接合部にハイテンションボルトを多くすることで20mを超える長さの鉄柱の鉄骨建て方精度を確保しやすくするとともに工期短縮を実現し、解体工事をスムーズに行えるように構造計画しました。

構造協力:楠本玄英構造設計事務所
設置期間:約2か月
構造:S造/片持ち柱形式
高さ:約21m

構造計画上の特徴
20m鉄柱建て方精度を考慮した接合部/施工性と解体作業を考慮した構造計画/リユースを前提とした基礎計画/カウンターウェイト/任意形状立体解析

※仮設材の利用、安全管理等については設計パートナーの提案であり、それらを使用した構造計画と構造検討を弊社で検討しました。

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