Works 2020

構造設計・監理として携わったプロジェクトの建築構造、構造計画を紹介しています。

医療施設と住宅の複合用途建築物

平面計画と調和する丘立ち耐力壁医療施設と住宅の複合用途建築物

1階診療所と2~3階の住宅の用途が異なる木造3階建て住宅兼診療所の計画です。柱や壁の平面配置が階により異なる計画でした。
地震時の安定性に寄与する耐力壁を片持ち梁先端に設け居室計画に調和する構造計画としています。
一般的な構造計算ソフトウェアでは評価することが難しい片持ち梁先端の耐力壁については、三次元立体応力解析により地震時の挙動を評価して構造耐力上の安全性を検討しています。

意匠設計:ツナグ設計一級建築士事務所
構造設計:楠本玄英構造設計事務所
延床面積:223㎡
階数:3F
構造:木造

構造計画上の特徴
慣れ親しみのある在来軸組工法/平面計画と調和する丘立ち耐力壁/任意形状立体解析

HexaWall【DESIGNART TOKYO 2020】

DESIGNART TOKYO 2020で展示されたインスタレーションです。
約70箇所ある展示の中でコロナ禍におけるNEW HOME OFFICEをテーマにインテリア小物などデザイン性の高い製品を集結したエキシビジョン。
インテリア空間を構成するHexaWallの頂部に金属筋交い(ミクロワイヤー)をバランスよく配置とするとともに、壁の重心を下げる壁脚部の錘が傾斜復元力を生じさせ転倒を防止しています。
日本古来の伝統木造建築の耐震性能を評価する際にこの傾斜復元力を考慮することがあります。
古くから伝わる方法を、目立たない構造体として内蔵することで意匠計画と調和する構造計画としています。

意匠設計:KAMIYA ARCHITECTSYoutube
構造設計:楠本玄英構造設計事務所
展示期間:約2か月
構造:木造/鉄骨造/傾斜復元力を考慮した構造

構造計画上の特徴
壁内の見えない錘による傾斜復元力/視線を通すテンションワイヤー/期限付き建築物の条件設定/任意形状立体解析

LINK FURNITURE【ARISE analytics HQ】

コロナ禍により多様化する働き方を支えるための事務所環境整備改修計画です。
フリーアドレスの執務スペースを構成する机と積層棚の強度検討、製作アドバイスをしました。各棚の接合部は回転できるディテールとして、執務スペースにあわせて自由な組み方をできる構造計画としています。
様々な配置に対応できる六角形天板あわせた机の脚の強度検討をしました。

意匠設計:KAMIYA ARCHITECTS / Youtube
構造設計:楠本玄英構造設計事務所
改修延床面積:2800㎡

構造計画上の特徴
自由な形状を実現する回転式嵌合接合/六角形机のフレーム構造検討/任意形状立体解析

Photo Takumi Ota

Other Year Works

2019 をみる

既存建物条件と調和するパーゴラ計画
【玉川髙島屋S・C屋上リニューアル】

フレキシビリティを考慮した構造計画
【テナントビルディング】

2021 をみる

ストラクチュラルリンクレイヤー
【HOUSE+O】

Steel Rods & Wooden Roof
中庭を有する木造建築物

Structural Design for steel pillar with time limit
期限付き照明工作物